ホウセンの煩悩箱

相場と煩悩 うぬぼれと内省の無限反復

魅惑のダブルインデックス

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1570 (2016)

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「見て覚えろ。オレの時代は師匠の所作をジッと見ることすら許されないのが普通。けどお前らには見ることを許す。だからとにかく所作・動作・その日が他の日の環境とどう違ってどう変えたのか。研ぎ澄ましてとにかく見ろ。」


僕がパン職人の修行をしてるとき、師匠がとにかく口癖のように言っていた。

怒鳴られ殴られしながらで当時はストレスでしかないし、今も会う気にはさらさらならないが、その精神は間違いなくその後かなり自分の糧となっている。



パンというのは生地の仕込みで7割が決まる。だから仕込みは朝一に作業場入りして、その日の室温・粉温・湿度を測ることから始まり、仕込み水の温度・水分量調整、発酵速度の調整のためイースト量調整を0.1g単位で計算しながら秒単位で作業を進める。
文字通り肌で感じながらする仕事だ。
日々同じクオリティで同じ味、同じ質感のパンを上げることが一番重要で、それが一番難しい。



大手のパン会社はせいぜい3-4種類の生地しか仕込まない。しかもイーストフードや安定剤を入れるから叩いても殴っても焼くと膨らむ。


僕が修行していたお店は、かつて食べ歩き取材のために来日した著名なフランス人辛口フードジャーナリストからの合格点を唯一もぎ取ったパン屋、神戸のブランジュリコムシノワの当時ナンバー2だった職人が開業した店だった。超正統派。

だから仕込み生地の種類も多く、平日でも10種類以上の生地を仕込む、しかもそれを2回転とかする。

緻密に組み立てられた、それぞれ発酵速度や作業工程の異なる生地の段取り。
そのどれか一つでも、材料の入れ忘れ・分量間違い・パンチ飛ばし・なんかをやるとその日一日中全てが狂う。


似てるなぁと思う。


相場、特に投機の玉操作においても同じことなんだろうな。

金融業界からすれば今の僕の資金なんてゴミカス以下だろうが、だからこそ基礎を叩き込むのは今しか無いと思う。

運良く資産が膨らんでからの退場の方がショックで立て直せないだろうなあ。ありがちな失敗は今のうちに経験しておいて良いんだ。


今はとにかく上手い人の真似をしてみる。
体感はそれぞれ違うから自分に落とし込まないとものにならない。

人には簡単なものが自分にとって一番苦手な、感じ取るのが鈍いこともあるし、その逆だってあるだろう。



猫さんがブログでキャッチーなコピーで触れていた1570。
これ、出来高多くて騰落率は広い、しかも一枚単位だから、中途半端に枠空いてる時にも分割で建てやすい。

昨日10枚売っといた。

けっこうそそられるなあ。
じっくり追っかけてみよう。